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ISFってなに?超ざっくり

  • 執筆者の写真: shogo shirako
    shogo shirako
  • 2025年11月24日
  • 読了時間: 6分

更新日:1月13日

まず結論から言うと、 ISF=「アメリカ税関に、船に積む前に出しておく“荷物のカルテ”」

です。


この記事は、

  • ISFってそもそも何?

  • いつ・どこに・誰が・何を申告するの?

  • なんでそんなルールが出来たの?

  • 中古車輸出の現場では、誰がやるのが普通?

を、輸出ビギナー向けにゆるめにまとめたブログです。

(※内容は一般的な説明で、最終判断は必ずアメリカ側の通関業者等に確認してください)


1. ISFってなに?超ざっくり

ISF は Importer Security Filing(輸入者セキュリティ申告) の略で、アメリカ税関・国境警備局(CBP)が決めているルールです。CBP+1


ポイントだけ言うと:

  • 対象:アメリカに船で入ってくるコンテナ貨物

  • 中身:「誰の荷物で、どこで詰めて、何が入っているか」などの情報

  • 相手:アメリカ税関(CBP)のシステム宛てに電子申告

  • 締切:船に積み込む 24 時間前まで(原則)CBP+1


「10+2ルール」と呼ばれるのは、

  • インポーター側が出す10項目の情報

  • 船会社側が出す2種類のデータ(船積みプラン・コンテナステータス)

を足して「10+2」だからです。ウィキペディア



2. ISFの始まり(なんでこんな面倒なルールが…)

背景にあるのは 2001年の米国同時多発テロ です。

この事件をきっかけに、アメリカは「人の入国だけでなく、モノが入ってくる段階でもリスク管理を強化しよう」という流れになりました。JETRO+1

ざっくり流れ:

  1. 2002年頃

    • 船会社に対して「船に貨物を積む24時間前までに貨物情報を出してね」といういわゆる 24時間ルール を導入。Cargomanager

  2. その後、

    • 「船会社の情報だけだと細かい中身がわからないよね?」ということで輸入者側にも詳細情報を事前に出してもらう仕組みが追加。

  3. 2008年11月:Importer Security Filing “10+2” ルールが公表され、2009年1月に施行されます。OOCL+1

つまり、ISF は

「怪しい荷物を、アメリカに来る前に見つけやすくするための制度」という位置づけです。CBP+1

3. ISFは何のため?(目的を一言で)

アメリカ税関(CBP)の考え方を超ざっくりまとめると:CBP+1

  • 危ない荷物(テロ・密輸など)のリスクを早くチェックしたい

  • そのために

    • 船に積む前のタイミング

    • 中身や関係者の情報を事前に送ってほしい

というものです。


なので ISF は、「税金の申告」ではなく「セキュリティ(安全確認)のための事前情報」というイメージの方が近いです。


4. ISFで何を申告するの?(10項目をやさしく)

正確な条文では 10 個のデータ要素が決められていますが、中古車のケースでイメージしやすく言い換えると、だいたいこんな内容です:在日米国大使館+1

  • 誰が売り主か(Seller)

  • 誰が買い主か(Buyer)

  • アメリカで荷物を受け取る会社/人(Consignee / Ship-to party)

  • メーカー・サプライヤー情報(中古車の場合でも、書類上の「メーカー」)

  • どこの国の商品か(Country of Origin)

  • どんな商品か(HSコード:中古自動車の分類)

  • コンテナをどこで詰めたか(Container Stuffing Location)

  • 誰が詰め作業をまとめたか(Consolidator)

などなど。

細かい正式名称や最新の定義は、CBP公式のISFページやFAQで必ず確認するのが安全です:CBP+2CBP+2


5. ISFはどこに、どうやって出すの?

ISF は紙でどこかに郵送するわけではなく、

CBPが認めた電子システム(ACE等)にオンラインで送信

する形になっています。eCFR+1

実務的には:

  • アメリカ側の 通関ブローカー(Customs Broker) や

  • フォワーダー/NVOCC など

が、インポーターから情報をもらって電子的にCBPへ送信するのが一般的です。


6. いつまでに出さないといけない?(締切が一番大事)

標準的な ISF-10(普通の輸入貨物)の場合、ルールはシンプルで:

「アメリカ行きの本船に積み込む 24 時間前までにCBPへ届いていること」 CBP+1

ここを外すと、

  • 1件あたり 最大5,000ドルのペナルティ

  • 荷物のホールド(止め置き)

  • 検査のリスクアップ&保管料増加

などの可能性が出てきます。usebase.io+1


なので実務上は、

「遅くとも船積みの2〜3日前までには、インポーター側でISFを済ませておく」

くらいの感覚で動いている会社が多いです。Cargoo


7. 誰の仕事?(インポーター vs 日本側輸出業者)

ここが一番「現場あるある」なポイントです。

法律上は、

「ISF Importer(インポーター)」が自分で、または代理人を通じて申告する eCFR+1

とされています。

じゃあ「ISF Importer」って誰?

ざっくりいうと、

  • アメリカ側で荷物を受け取る人/会社

  • その人たちが指定する カスタムブローカーやエージェント

が、ISFの責任を持つ立場です。


中古車のケースだと例えば:

  • アメリカ在住の 個人のお客様(自家用車として輸入)

  • アメリカの 中古車ディーラー

  • その会社の契約している Customs Broker

などが「ISF Importer」またはその代理人になり、彼らがCBPへISFを出すのが基本形です。


日本側の輸出代行業者は?

弊社のような 日本側の輸出代行・フォワーダー は、基本的に

「ISFは、アメリカ側のConsignee様(インポーター側)かそのインポートエージェントでお願いします」

というスタンスを取ります。

理由はシンプルで:

  • ISFは “輸入側の責任” だから

  • アメリカ国内の通関・税金・コンプライアンスとセットの話になるから

  • 日本側から勝手に肩代わりすると、あとで何かあったときに責任の線引きが曖昧になるから

です。

日本側のできることは、

  • BL情報、インボイス、詰め地などの必要情報をすばやくインポーター側へ渡すこと

  • スケジュールやCut日をしっかり案内して、ISF締切から逆算しやすいようにすること

このあたりになります。



8. 中古車をアメリカへ送るときの「ISFタイムライン」イメージ

中古車輸出(日本 → US)のイメージで並べると、ISFが出てくるタイミングはこんな感じです:

  1. 車を購入(オークション等)

  2. 日本国内で名義変更・抹消登録などの手続き

  3. ヤードへ搬入 → コンテナ詰め or RORO積み

  4. 弊社などが 船会社へブッキング

  5. スペースが確定し、輸出通関が完了する

  6. 出港日2~3日程度前にBL情報が確定

  7. アメリカ側でISFを申告完了しておきたい(ルール上は「本船積み込み24時間前まで」)

  8. 出港



9. よくある勘違いQ&A

Q1. ISFって、関税の申告ですか?

いいえ。ISFはあくまで セキュリティ情報(危険度チェックのための事前情報) です。関税・消費税の計算は、また別の「輸入申告」で行われます。CBP+1

Q2. ISFを出さないで船に積んだらどうなる?

→ 最悪の場合、

  • 荷物がアメリカで 止められる(ホールド)

  • 検査・保管料が発生

  • インポーター側に 高額なペナルティ

などのリスクがあります。「とりあえず船に乗せて、あとで何とか」はかなり危険です。usebase.io+1

Q3. 日本の輸出代行業者に「全部おまかせ」でいい?

輸出側の手続き(日本を出る部分)は丸投げでOKなことも多いですが、

ISFは「アメリカに入ってくる側」のルールなので、

  • アメリカ側のお客様

  • そのお客様が選んだ通関ブローカー

と連携して進める必要があります。「誰がISFをやるのか」を最初に決めておくのがとても大事です。



10. おわりに

アメリカ向けの中古車輸出で、「ISFってなに?」「誰がやるの?」という質問は本当に多いです。

ポイントは、 ISFは「アメリカに入ってくる側」のルール 24時間前までに、アメリカ税関(CBP)へオンライン申告が必要、申告の責任は、アメリカ側のインポーター(またはその代理人) という3つだけです。

弊社では、日本から出港するまでの輸出手続きはしっかりサポートしつつ、ISF については アメリカ側の通関業者やインポートエージェントと連携して進める形をおすすめしています。

「アメリカに車を送りたいけど、何から聞けばいいかわからない…」という方は、まずはお気軽にご相談ください。


ご自身のケースに当てはまるか確認したい方は、

こちらからご相談ください。


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