top of page
検索

なぜ車の輸出は面倒なの?〜荷物を海外発送する感覚とどこが違うのか〜

  • 執筆者の写真: shogo shirako
    shogo shirako
  • 1月8日
  • 読了時間: 3分

更新日:1月13日

車の輸出について相談を受けていると、こちらが説明を始める前の段階で、

あれ、ちょっと軽く考えているかも、と感じることがあります。

別に雑に考えているわけでも、何も調べていないわけでもありません。

ただ話を聞いていくと、頭の中の基準が「海外に荷物を送る感覚」になっていることが多い。


なので今日は、なぜ車の輸出が面倒になりやすいのかを、普通に荷物を海外発送する場合と比べながら整理してみます。


まず海外に荷物を送る場合。

段ボールに詰めて、送り状を書いて、中身と金額を申告して発送。

多少関税や税金を取られることはあっても、基本的には「送って、待つ」で完結します。


これは荷物が基本的に消費物扱いだからです。

生活用品や私物は税関から見ても管理対象としての重さがそこまでありません。

止まることはあっても致命傷になりにくい。


一方で車はまったく別物です。

車は高額で再販性があり各国で登録制度が絡む完全に管理対象のモノ。


「箱に入っています」「個人の持ち物です」

この一言では通りません。

書類、名義、履歴、状態、全部見られます。


ここで一度、日本国内のことを思い出してみてください。

日本で車を登録したり名義変更したり抹消登録したり。


正直めんどくさいですよね。

車検証、印鑑証明、委任状、使用者と所有者の関係。


あれだけ細かいのは車が資産性と管理責任、そして危険性を持っているからです。

車の輸出は、その日本の面倒さに「国をまたぐ」という要素がそのまま上乗せされます。

そう考えると面倒になるのも自然です。


書類の量も荷物とは比べものになりません。

車検証、輸出抹消、インボイス、パッキングリスト、B/L(船荷証券)、向け地によっては検査書類。


しかもどれか一枚でもズレると簡単に止まります。

「あとで出せばいい」が通じにくい世界です。


もう一つ荷物と決定的に違うのが誰が輸出しているか。

荷物なら個人発送は当たり前。


でも車の場合、個人名義だと税関側の確認事項が一気に増えます。

どうやって買ったのか、誰が支払ったのか、なぜ個人で輸出するのか。


違法ではありませんが実務上は手間も時間も増えやすい。

だから原則として恒常的な輸出業者である当社関連会社をシッパーにしています。


免税対応などで個人名義シッパーになるケースもありますが、その分、面倒になる。

これは実際の話です。


そしてもう一つ大きな違いが現地側。

荷物なら税金を払えばだいたい受け取れます。


でも車はそうはいきません。

輸入通関、関税・税金、検査、登録可否の判断。


日本からは問題なく出せても、現地で登録できない、検査が通らない、ということは普通にあります。

だから当社の日本側業務はB/L引き渡しまでと明確に区切っています。


車の輸出でつまずくケースは、だいたい「荷物と同じ感覚」で考えてしまったときです。

日本側も初めて、現地側も家族任せ、細かい確認は「たぶん大丈夫」。

違法じゃなくても止まる、戻る、追加費用が出る。

地味にしんどい展開になりやすい。


まとめると、車の輸出が面倒なのは特別だからではありません。

日本国内でも面倒な手続きが必要な「車」というものを国境を越えて動かすからです。


どこまでが日本側でどこからが現地側なのか。

誰が何を判断するのか。


そこを理解したうえで進めれば必要以上に怖がる話でもありません。

まずは「車は荷物とは別物」。

この認識だけ持ってもらえれば十分です。





ご自身のケースに当てはまるか確認したい方は、

こちらからご相談ください。

最新記事

すべて表示
輸出通関の「申告」って何をしてる?コンテナに車+荷物を入れたときに詰みやすいポイントまとめ

車を海外に送る話をしていると、だいたい途中で出てくるのがこれです。 「申告って、いったいなんですか?」 正直に言うと、ここが分かると輸出が一気に“現実的”になります。 逆にここがふわっとしたままだと、コンテナの中身が増えた瞬間に難易度が跳ねます。 まず結論からいきます。 申告は「税関に、箱の中身の自己紹介をする作業」です。 (注:申告=税関に「何を」「いくらで」「どこへ」出すかを正式に伝える手続き

 
 
 
個人で中古車を海外に送るとき、「誰がどこまでやるの?」で勘違いが起きるポイント

いきなり正直に言うと。 個人で車を海外に送るって、やってること自体はシンプルに見えるのに、なぜか途中で「え、そこ誰の担当?」が起きがちです。 理由はカンタンで、中古車の輸出って“宅配便っぽい顔をしてるけど中身は別モノ”だから。 今日は、 輸出.comのガイド のまとめじゃなくて、勘違いが起きる地雷だけを厚めに整理します。 (このブログはガイドの1セクション目にリンクされる前提の参考記事、って立ち位

 
 
 
EV(電気自動車)は海外に送れない?!

最近は、世の中「猫も杓子もEV」という雰囲気があります。 新車のニュースを見ても、メーカーの発表を見ても、 とにかくEV、EV、EV。 いかにも「もう全部EVになる」ような空気感がありました。 ただ、実際の販売台数を見ると、EVよりもハイブリッド(HV)の方が売れている、 というデータも珍しくありません。 イメージと現実が、少しズレている。 ここは一度、冷静に見ておくポイントです。 とはいえ、EV

 
 
 

コメント


bottom of page