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個人でも車を海外に送れるの?

結論から言うと、個人でも車の海外輸出は可能です。
ただし、「できる」と「問題なく進む」は別物です。

日本から車を海外へ輸出すること自体は、法人でなく個人名義でも制度上は認められています。
実際に、海外在住の家族用や、現地で自分が使う目的で個人輸出をされる方も少なくありません。

一方で、個人輸出は、事前に理解しておかないとつまずきやすいポイントが多く、
ここを曖昧なまま進めてしまうと、途中で止まったり、想定外の費用が発生したりすることがあります。

個人輸出でよくあるのが、
「現地に家族や友人がいるから、受け取りや手続きは何とかなるだろう」
と考えて進めてしまうケースです。

しかし実際には、現地側が輸入手続きや書類対応に不慣れな場合、
港で車が止まってしまったり、追加費用が発生したりすることも珍しくありません。

車の海外輸出が難しく感じられる理由の一つは、「車」というものの性質にあります。
車は一般的な貨物とは異なり、車検証という公的な登録書類が存在し、
車台番号・所有者・使用者といった情報が実物の車両と厳密に結びついています。

そのため実務上は、単なる「荷物」ではなく、
登録情報を含めて管理される特殊な資産として扱われます。
この性質から、車を海外へ送る際には、
正しい名義での輸出であるか、登録情報が適切に処理されているかといった点を、
税関で厳密に確認されます。

個人輸出を進めるうえで大切なのは、
「全部を自分でやる」か「全部を任せる」かではなく、
どこまでを自分で判断・準備し、どこからを専門家に任せるのか、
その線引きを最初に整理することです。

このガイドでは、個人で車を海外に送る際に必要な流れや手続きについて、
順を追って解説していきます。
 

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個人で車を海外へ輸出する際の全体の流れ

個人で車を海外へ輸出する場合でも、基本的な流れは法人輸出と大きく変わりません。
大まかには、「日本側での準備」「輸出手続き」「海外側での受け取り」という三つの段階に分かれます。

まず日本側では、車両の名義や登録状況を整理し、輸出できる状態にする必要があります。
この段階で、名義変更や一時抹消登録などから輸出抹消へと、書類上の手続きが発生します。

次に、船積みの手配や輸出通関といった手続きを行います。
​輸出する国によっては輸出前に、検査に合格している必要もあります
ここでは、車両情報と書類内容が一致しているかどうかが厳しく確認されます。

最後に、車が海外の港へ到着したあと、現地での輸入手続きと受け取りが行われます。
この段階では、輸入国ごとの制度やルールに沿って対応する必要があります。

個人輸出が難しく感じられる理由は、これらの工程が一つでも止まると、全体が進まなくなる点にあります。
そのため、どこで判断が必要になり、どこから専門的な対応が求められるのかを、事前に把握しておくことが重要です。

このあと、各工程ごとに、個人で対応できる部分と注意が必要なポイントを整理していきます。

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個人輸出で事前に整理しておくべき主なポイント

個人で車を海外へ輸出する場合、手続き自体は段階的に進みますが、
事前に確認しておくべき論点はいくつか存在します。
これらを把握せずに進めてしまうと、途中で手続きが止まったり、想定外の費用が発生する原因になります。

個人輸出において、最低限整理しておくべき主なポイントは以下のとおりです。

・輸出先の国で、その車両が制度上輸入可能かどうか
・日本側で必要となる登録・名義・抹消手続きの内容
・輸出前に検査や事前承認が求められるかどうか
・輸送方法(RORO船/コンテナ)による条件や制約
・現地での受け取りや輸入手続きを誰がどこまで対応するか
・輸送・通関・現地費用を含めた全体の費用感

これらは、どれか一つでも曖昧なまま進めてしまうと、
全体の流れが止まる原因になりやすい項目です。

このあと、それぞれの項目について、
個人で対応できる範囲と注意が必要なポイントを順に整理していきます。

 

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個人輸出で発生する費用の考え方

個人で車を海外へ輸出する場合、費用は一つの項目だけで決まるものではありません。
多くの場合、複数の費用が積み重なった結果として、最終的な金額が決まります。

よくある誤解として、「船賃だけ分かれば判断できる」と考えてしまうケースがあります。
しかし実際には、輸送費用以外にも、前後の工程でさまざまな費用が発生します。

個人輸出で発生する費用は、大きく分けると次のような要素で構成されます。

・日本側で発生する費用(登録・抹消手続き、車両の移動や保管など)  
・輸送に関する費用(船賃、港での作業費用など)  
・輸出通関に関する費用(書類作成、通関手続きなど)  
・現地側で発生する費用(輸入手続き、税金、港での引き取りなど)

これらの費用は、車種や状態、輸出先の国、輸送方法によって変わります。
そのため、同じ「個人輸出」でも、条件が少し違うだけで金額に差が出ることがあります。

また、個人輸出でつまずきやすいのが、
「事前に想定していなかった費用が後から発生する」ケースです。
これは、全体の構造を把握しないまま、一部の費用だけを見て判断してしまうことが原因になることが多くあります。

このガイドでは、各工程ごとに、
どの段階でどのような費用が関係してくるのかを順に整理していきます。

 

▼ このセクションに関連する記事
・RORO船とコンテナ、費用の違いは?  / (条件によって差が大きいため、現在整理中です)
・見積金額が大きく変わるケースとは  / (条件によって差が大きいため、現在整理中です)

5

輸出先の国によって、判断基準は大きく変わります

輸入条件や規制は国ごとに異なり、制度変更が行われることもあります。実際に適用できるかどうかは、必ず各国の最新制度を確認してください。

車を海外へ輸出する際に、個人輸出が難しく感じられる理由の一つが、
輸出先の国によって判断基準が大きく異なる点にあります。

日本では問題なく使われている車であっても、
輸入国の制度によっては、年式や仕様、用途によって輸入が認められないケースがあります。
そのため、「日本で走れるかどうか」と「海外で輸入できるかどうか」は、まったく別の判断になります。

輸入条件の考え方は、国や地域によって大きく分けると、いくつかの傾向があります。

・一定の年数を超えた車両のみ輸入可能な国  
・逆に一定の年数未満の車両のみ輸入可能な国  
・右ハンドルや排ガス規制など、仕様に制限がある国  
・輸入前に検査や事前承認が必要な国  
・商用目的と個人利用で条件が異なる国  

これらの条件は、単独で判断できるものではなく、
車両の状態や輸出目的、現地での登録方法などと組み合わさって影響します。

また、同じ国向けであっても、
「現地で自分が使う目的」と「販売や商用目的」では、
適用されるルールが変わる場合もあります。

このため、国名だけで判断するのではなく、
車両の条件と輸出の目的をセットで整理することが重要になります。

このあと、よくある国・地域ごとの考え方を例に、
個人輸出でつまずきやすいポイントをもう少し具体的に見ていきます。

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個人輸出では「全部お任せ」は成立しません

個人で車を海外へ輸出する際に、誤解されやすい点の一つが、
「お金を払えば、あとはすべて誰かが代わりにやってくれる」という考え方です。
国際便で小さな貨物を海外の家族に送るのとは、性質がまったく異なります。

実際の中古自動車の輸出では、
すべての判断や責任を第三者が引き受けることはできません。
代行を利用した場合でも、
依頼人として意思確認や関与が必要になる場面は必ず存在します。

たとえば、現地での輸入手続きにおいて、
税金の支払いや必要書類の提出を現地の家族や知人に任せていたものの、
制度の理解不足から手続きが進まず、
車が港で長期間止まってしまうケースがあります。
この場合、代行業者が介入できる範囲は限られており、
保管料や追加費用が発生してしまうこともあります。

また、日本側の書類手続きについても、
依頼人側の情報整理が不十分なまま進めてしまうと、
輸出通関の段階で手続きが止まることがあります。
こうした確認は、代行業者が代わりに判断できるものではなく、
最終的には依頼人の判断と対応が求められます。

これらは、個人で輸出しているから起きる問題ではありません。
中古車の輸出という性質上、
「任せられる部分」と「当事者が関与しなければ進まない部分」が
もともと存在しているためです。

一方で、ここまでで触れてきたとおり、
制度上は、業者を介さず、
依頼人自身が車を海外へ送ること自体は可能です。

さらに条件が合えば、
第三者を介さず、すべてを自分で進めることができるケースも存在します。
代表的なのが、フェリーを利用して、
依頼人本人が同乗したうえで車を海外へ持っていく方法です。

この方法は、帰国や一時滞在、移住や長期滞在などを前提とした
自己使用に限られ、
対応できる国や航路、条件もごく限られています。

一般的な中古車の流通や、
第三者の使用(現地の家族に送る場合も同義)、
販売を目的とした輸出では、
この方法を選ぶことはできません。

つまり、
「完全に自分でやる」ことが可能なのは、
用途と方法が限定された、例外的なケースに限られます。

それ以外の多くのケースでは、
輸送手段に関わらず、
中古車という特性上、
輸出や通関、登録に関わる専門領域が必ず関わることになります。

そのため、中古車の輸出では、
最初から「全部お任せ」という前提で考えるのではなく、
どこまでを自分で判断し、
どこからをサポートに委ねるのかを、
事前に整理しておくことが重要になります。

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どこまでを自分で判断し、どこからを任せるか

中古車の輸出では、
当事者が自分で判断すべきこと、
作業として外部に任せられること、
構造上、個人では対応できないことがはっきり分かれています。

まず、当事者自身が判断しなければならないのは、
輸出先の国や用途をどうするか、
現地で誰が受け取り、どのように使用するのかといった前提条件です。
これらは、第三者が代わりに決めることはできません。

また、現地側とのやり取りについても、
受取人や関係機関との連絡、必要書類の提出や確認などは、
当事者でなければ対応できない工程です。
これは作業の問題ではなく、
意思確認や責任の所在が当事者に紐づくためです。

次に、作業として切り分けることができる工程もあります。
たとえば、車検が切れている車両の陸送手配や、
港や指定場所への搬入方法の調整などは、
費用を支払うことで対応を任せることができます。
これらは判断ではなく、作業の領域です。

一方で、中古車の輸出には、
構造上、個人では対応できない工程が存在します。
船のブッキングはその代表例で、
個人が船会社に直接連絡しても、
実務上、予約を取ることはできません。

同様に、輸出通関や船積みに関わる実務対応、
書類内容に対する最終的な責任を伴う工程は、
個人の裁量で代替できるものではありません。

中古車の輸出では、
このように工程の性質を整理したうえで、
どこを自分で判断し、
どこを作業として切り分け、
どこが構造的に個人では担えないのかを理解して進めることが重要になります。
 

▼ このセクションに関連する記事

・B/Lとは何か?誰が持つ書類なのか

8

輸出に進まない場合でも、価値を残す選択肢はあります

ここまで読み進めていただいた中で、
「今回は輸出しない方が良いかもしれない」
と感じるケースもあると思います。

それは、判断として間違いではありません。
輸出は万能な選択肢ではなく、条件や状況によっては見送る方が合理的な場合もあります。

ただし、
輸出に進まない=安く手放す、廃車にする
という意味ではありません。

国内の販売店では、販路や需要の都合から
実際の価値よりも低い価格での買取になるケースも少なくありません。
また、廃車を選ぶことで処分費用が発生してしまう場合もあります。

一方で、中古車の多くは年式や状態、車種によってオークション市場で十分な需要があるのが現実です。

本当に廃車にした方がよいような車は、そもそもここまで調べる必要がなく、
このページに辿り着くこと自体がほとんどありません。

ここまで情報を集めている時点で、多くの場合その車は
「何らかの形で価値を残せる可能性がある車」です。

そのため、輸出に進まない場合でも、オークション出品という形で
市場価格に委ねる選択を取られる方もいます。

これは「代行をやめる」という判断ではなく、
目的(価値を最大化する)に対して
手段を切り替えるだけの判断です。

どの選択肢が適切かは、車両の状態だけでなく、
タイミングや目的、手間のかけ方によっても変わります。
 

オークション出品という選択肢について
オークション出品を選ぶ場合、
「自分で手配する」「近くの業者に頼む」以外にも、
輸出を前提に車両を扱っている立場から対応できることがあります。

たとえば、

・現在の相場を確認したうえで出品可否を判断する
・日本国内で流通量の多いオークションへの出品
・車両の保管場所からオークション会場までの陸送手配
・遠方(関東圏外)からの出品対応


など、輸出・国内流通の両方を見たうえで、
市場に出すための実務をまとめて整理することが可能です。

輸出に進まない場合でも、「価値をどう市場に出すか」という考え方は共通です。


 

「輸出するか、売却するか」を最初から決める必要はありません。
まずは選択肢を整理したうえで、
ご自身にとって納得できる方法を選ぶことが大切です。

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このガイドをここまで読んだ方へ

ここまでで、
・輸出が本当に必要か
・他の選択肢はないか
・自分の状況で無理がないか

を一通り整理できているはずです。

そのうえで、
「それでも輸出する」という判断をされた方にだけ、
私たちの立ち位置をお伝えします。

私たちの輸出代行は、
「全部丸投げしてください」というものではありません。

すでにここまで調べられた方の判断を、最後まで崩さずに実行するための代行です。

そのため、ご相談内容によっては「今回は使わなくても大丈夫です」とお伝えすることもあります。

ここから先は、一般的な正解よりも「あなたのケース」が重要になります。

条件の組み合わせによって判断が分かれる部分も多く、
文章だけでは前提を完全に共有しきれないことがあります。

 

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補足として、事前に確認されたい方のために
よくある質問(Q&A)を下のセクションにまとめています。

 


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よくある質問(Q&A)

ここまでで
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