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個人で中古車を海外に送るとき、「誰がどこまでやるの?」で勘違いが起きるポイント

  • 執筆者の写真: shogo shirako
    shogo shirako
  • 2 日前
  • 読了時間: 6分

いきなり正直に言うと。

個人で車を海外に送るって、やってること自体はシンプルに見えるのに、なぜか途中で「え、そこ誰の担当?」が起きがちです。

理由はカンタンで、中古車の輸出って“宅配便っぽい顔をしてるけど中身は別モノ”だから。


今日は、輸出.comのガイドのまとめじゃなくて、勘違いが起きる地雷だけを厚めに整理します。

(このブログはガイドの1セクション目にリンクされる前提の参考記事、って立ち位置で書いてます)


まず前提:輸出は「二階建て」

車輸出って、ざっくり二階建てです。

1階(日本側)=車を“輸出として成立”させて船に乗せる。

2階(現地側)=輸入通関して、必要なら検査して、登録して、引き取る。


ここで起きがちな勘違いがこれ。

港に着いた=完了。

いや、港到着は「空港に着いた」くらいの話で、そこから入国審査(輸入通関)があります。

この線引きが曖昧なまま進むと、ほぼ全部ズレます。


勘違いポイント① 「日本側で手配したら、現地の通関・税金・登録もなんとかなるでしょ?」


気持ちは分かります。

でも現地側って、国・州・港・担当者で運用が違うのが普通なので、日本側が“現地の結果”まで保証できる構造じゃないです。


現地側で止まりやすいのは、だいたいこのへん。

関税や税金の計算が想像と違う。

必要書類が一枚足りない。

検査が必要なのに予約してない。

登録条件(年式・仕様)に引っかかる。

港の無料保管期間を過ぎて、保管料が積み上がる。


日本側がどれだけ完璧でも、2階が止まると普通に止まります。

違法とかじゃなく、“確認が終わらないから止まる”が多いです。


勘違いポイント② 「輸出できた=現地で登録できる」


これ、かなり危険です。

輸出は「国外に出すこと」が成立すれば進みます。

でも登録は「その国のルールで公道OK」が取れないと進みません。


つまり、輸出と登録は別ゲーム。

輸出できても、現地で登録できないパターンは普通にあります。


とくに地雷:ハンドル規制(右ハンドル・左ハンドル)/年式規制


ここ、ふわっとした情報で進める人が多いんですが、現地側で揉めやすい代表例です。

国や地域によっては、右ハンドル/左ハンドルに制限があったり、用途(商用・個人)で扱いが変わったりします。

「うちの国、たぶん大丈夫っぽい」は危険。

最短ルートはこれです。

CONSIGNEE(現地で受け取って手続きする人)か、現地通関業者に“登録条件”を先に聞く。

止まってから直すのが一番高いので、先に聞くのが一番安いです。 怖いのは、古いのしかダメな国、新しいのしかだめな国、◯年~◯年の年式しかだめな国。

色々あります。


勘違いポイント③ 「現地登録の書類って、B/Lさえあれば何とかなる」


B/L(Bill of Lading/船荷証券)は超重要。

でも現地登録って、“B/Lだけで終わる世界”じゃないことがほとんどです。


国ごとに違いますが、現地でよく出てくる書類の例はこんな感じです。

B/L(原本が必要か、Surrenderで良いかも含めて要確認)。

車両情報が分かる書類(輸出抹消関連など)。

インボイス(売買があるなら)または価格の根拠資料。

本人確認(パスポート、ID)と住所証明。

輸入申告用の書類一式(通関業者が指定するもの)。

国によっては、排ガス・安全・検査の適合関連(検査証明、適合証など)。

場合によっては翻訳や認証が必要なこともあります。


よくある事故が「B/Lはある、でも他が足りない」。

足りないと港で止まって、保管料だけ増える。

なので現地側には先に「必要書類一覧」をもらうのが正解です。



勘違いポイント④ 「輸出前検査って、気にする人だけのオプションでしょ?」


これも先に触れときます。

輸出先によっては、輸出前に検査に合格していることが条件になっているケースがあります。

さらに、輸出前の検査や事前承認が必要かどうかは、個人輸出の“事前に整理しておくべきポイント”として挙げられるタイプの話です。


検査は「受けたら安心」だけじゃなく、受けないと現地側で詰むタイプがあります。

だから判断の順番はこう。

現地側に「輸入条件として検査が要るか」を聞く。

要るなら「何を見る検査か」を聞く(排ガス?外装?改造?下回り?)。

必要なら、日本側で“落ちそうな点”を先に潰す。


この順番を飛ばすと、現地で止まってから慌てることになります。勘違いポイント⑤

「CONSIGNEEは、家族の名前にしとけば安心」


家族がいる=安心、になりがちなんですけど。

輸入って、経験の差がモロに出ます。


現地側が初めてだと起きやすいのは、

必要書類が揃ってない。

検査や予約の概念を知らない。

港の期限を知らない。

通関業者を使うべきところで自力判断して詰む。

このへんです。


別に誰も悪くないんですが、素人同士だと確認が抜けやすい。

結果、遅延・手戻り・追加コストになりやすい。

なのでCONSIGNEEは、「受け取れる人」じゃなくて「手続きできる人」基準で考えるのが安全です。



勘違いポイント⑥ 「売買って何? 自分の車を送るだけなんだけど」


ここ、今回いちばん膨らませたいところですよね。

「売買」って、必ずしも“中古車屋で買った車”の話じゃないです。

実務の世界だと、税関や役所が見てるのは気持ちじゃなくて、

**“誰が所有者で、いくら相当で、税金はどうなるか”**です。


なので、言い方はこうが一番伝わります。

「本人が移住して自分で使う(いわゆる引越し荷物)」以外は、実務上だいたい“売買(取引)っぽい扱い”になりやすい。

たとえば現地の家族に渡す。友人に渡す。現地で名義を変える。最終的に売るつもり。

このへん、本人の感覚は「譲るだけ」でも、外から見ると取引に見えやすいです。


例えば、

「タダであげたんで0円です!」

これ、言いたくなるんですが、現地側が「はい0円ですね」とは限りません。

国によっては、0円でも当局が相場で評価して課税することがあります。

善意でも税金はついてくる。世知辛い。

だからここは、現地通関業者にこう聞くのが一番早いです。

「このケース、引越し扱い?取引扱い?価格はどう扱う?」



(補足)日本側の役割って、どこで終わるの?


うちみたいな輸出代行の守備範囲は、基本的に日本側です。

日本国内での引き取り→輸出通関→船積み→現地港到着→B/L引き渡しまで。

B/L引き渡し後は当社の管理責任範囲外。ここは線引きとして覚えておくと迷いません。

(現地の通関・税金・登録・保険・引き取りは、現地側の担当です) 最後に:現地側に投げる「最低限の質問リスト」


これ、マジで効きます。

CONSIGNEEか現地通関業者に、コピペで聞いてください。


  • この車は現地で登録できますか(年式・右左ハンドル・排気量・用途条件)

  • 輸入通関と登録に必要な書類一覧をください

  • 関税・税金・港費用の概算はどのくらいですか

  • 検査は必要ですか(輸出前/輸入後)。必要なら内容と予約手順は?

  • B/Lは原本必須ですか。SurrenderでOKですか

  • 港の無料保管期間と、超過時の保管料ルールは?

  • 「引越し扱い」になりますか。「取引扱い」になりますか。価格はどう扱いますか


これが揃うと、「誰がどこまでやるの?」のズレが一気に減ります。

輸出は“準備した人が勝つ”というより、確認した人が勝つゲームです。



ご自身のケースに当てはまるか確認したい方は、

こちらからご相談ください。

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