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車を海外に送るなら避けて通れない~B/Lって何者?それ、最終ゴールじゃありません~

  • 執筆者の写真: shogo shirako
    shogo shirako
  • 2025年12月26日
  • 読了時間: 4分

更新日:1月13日

車両輸出の話をしていると、だいたい途中で空気が一瞬止まります。


「で…B/Lって、何ですか?」


正直に言うと、この質問が出た時点で「あ、ちゃんと理解しようとしてるな」と思います。逆にスルーされる方がちょっと怖いです。



今回は、なんとなく聞いたことはあるけど、実はよく分かってない代表格

B/L(Bill of Lading)について、できるだけ肩の力を抜いて書きます。



そもそもB/L(Bill of Lading)って何?

一言で言うと、

「その車、ちゃんと船に乗せましたよ」という公式な紙

です。


もっと雑に言うと、車の“海外行き搭乗券+引換券”みたいなもの。



B/Lには主に3つの役割があります。

  • 船会社が「確かに預かりました」と言う受領証

  • 誰の車をどこまで運ぶかという契約書

  • 現地で車を引き取るための権利書


ここ大事なので強調しますが、

B/Lがないと、現地で車は出てきません。

「もう港に着いてるのに、会えない愛車」

この切ない状況、だいたいB/L絡みです。



B/Lには何が書いてあるの?

B/Lを初めて見ると、英語と数字の圧で若干ひるみます。

でも見るポイントは限られています。


よくチェックする項目

  • Shipper(荷送人) → 原則、弊社関連会社名義  ※免税などの事情で個人名義になる場合もあります(別途費用)


  • Consignee(荷受人) → 現地で車を受け取る人(多くはお客様)


  • Notify Party → 「着きましたよ」と連絡を受ける人

  • Vessel / Voyage → 船の名前と便名 (飛行機で言うなら便名みたいなもの)

  • Port of Loading / Discharge → 日本の出発港/海外の到着港

  • Cargo Description → 車名、車台番号など ここ、間違ってると後が面倒です。

実際のところ、 B/Lは“ただの紙”じゃなく、現地実務の設計図です。

B/Lを受け取ったら、何をすればいい?

「B/L来ました!」 ここで安心してスマホを置くのは、まだ早いです。

① まずは落ち着いて内容チェック

  • 名前のスペル、大丈夫?

  • 車台番号、合ってる?

  • 到着港、想定通り?

この段階での修正は、まだ間に合うことが多いです。後回しにすると、現地で冷や汗をかきます。

お客様がB/Lを受け取った瞬間から、主役は日本側 → 現地側にバトンタッチします。

※ここから先は、原則として当社のサービス範囲外。


② 現地側の準備スタート

ここから、お客様はどうするの?

  • 現地通関業者にB/Lを送る(弊社サービスでDHLでの発送代行も行ってます)

  • 関税・税金・検査の確認

  • 引き取りスケジュール調整


「ここからは海外編です」という感じです。

③ 原本?PDF?そこ、国ごとに違います

B/Lには扱いの違いがあります。


  • 原本が絶対必要な国

  • 電子処理(Surrender)でOKな国


「PDFあるから大丈夫でしょ?」

→ 大丈夫じゃない国、普通にあります。


この確認を怠ると、車は港で黄昏れ続けることになります。




B/L絡みでよくある誤解

ここも軽く触れておきます。


  • 車検証名義=B/LのShipperではない → 別物です。混同されがち。

  • 輸出できた=現地で登録できる、ではない → B/Lは万能ではありません。

  • 免税は誰でも使える裏技ではない → 条件があります。ちゃんと。

  • 検査内容は国ごとに別世界 → 日本の感覚は一度置きましょう。



まとめ:B/Lは「終わり」じゃなく「引き渡し書」

B/Lはゴールテープではありません。

「日本側の仕事が終わって、現地側にバトンを渡しましたよ」 という引き継ぎ書です。

なので、

  • B/Lの内容チェックまでは日本側の大事な仕事

  • その先の 現地でどう動くかはCONSIGNEE側の世界

になります。

よく聞かれるのが、「この国って、B/L原本いりますか?」という質問。

正直に言うと、 その答えを一番正確に知っているのは、現地のCONSIGNEE(受取人)本人か、その通関業者です。

CONSIGNEEが誰で、どの通関業者を使って、どんな運び方をするのか。


ここはお客様側の管理範囲で、当社が把握・管理する領域ではありません。

だからこそ、

  • B/Lを受け取ったら

  • 「原本必要?PDFで足りる?」を

  • CONSIGNEE本人から現地に必ず確認する

これ、かなり重要です。


B/Lは難しそうに見えて、実はかなり正直な書類です。


どこまでが日本側で、どこからが現地側か。


この線引きを分かっているだけで、車両輸出は一気にやりやすくなります。


「ここ、日本側の話?現地側の話?」

迷ったら、そこを切り分けて考える。

それが一番トラブルが少ない進め方です。





ご自身のケースに当てはまるか確認したい方は、

こちらからご相談ください。

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